やあ、みなさん。
始めましてかな?
僕の名前は「まさはる」。
超人気の道具鍛冶職人さ。
毎日、世界中から僕目当てに依頼が来るんだよ。
まったく、人気者は辛いね。
これじゃあ、体がいくつあっても足りないよ。フフフ。
ねえ君も、そう思うよね、エベリナ。
僕の活躍ったらないでしょ。
ああ、体がもたないなあ。
ほんと大変だよ。
でも、僕だけが頼りだからなぁ。
まいっちゃうなぁ。
……。
いや、あの、ねえ…、エベリナ?
ちゃんと聞いてる?
ねぇったら?
…。
何?
昨日勝手に食べたレモンパイのことまだ怒ってるの?
確かにあれは僕が悪かったけど。
ちゃんと、レモンパイに名前を書いておかない君にも非があると思うんだ。
…。
もしもーし!
聞こえてますかー!
エベリナさーーーん!
…。
…。
なんだよ。
レモンパイの1つや2つで無視はないだろ、無視は。
確かに美味しかったよ、レモンパイ。
思わず10こ食べちゃったけど。
あれは美味し過ぎるレモンパイがいけないんだよ。
僕はぜんぜん悪くないじゃないか。
おっと、そうだ。
こんなところで油を売ってる場合じゃなかった。
確か「マスター・バレクス」からの依頼が来てたんだっけ。
ふぅ。まったく人気者は辛いよ。
やあ、マスター。
何か依頼があるんだって?
来たか、まさはる。
実は急ぎで「プラチナハンマー」を打って貰いたいんだ。
なんだい、マスター?
今更、そんなショボいハンマーをご依頼かい?
そんなんじゃ、血がたぎらないなぁ。
でも、依頼なら仕方ない。
OK分かったよ、マスター。
余裕の★3を納品しようじゃないか。
えーと、素材は確か…。
プラチナこうせき5こ。オグリドホーン4こ。レッドアイ1こ。ようせいのひだね4こ。
だったか…。
さすが、僕。
もう全ての素材は記憶出来てるね。
まあ、天才だから当たり前か。
え?その手に持ってるメモ張はなんだって?
いや、別に必要な素材をメモしていたわけじゃないよ。
気のせいだよ、気のせい!
さて、僕は素材を用意しなくちゃね。
えーと、この中だとオグリドホーンだけ手持ちがないな。
バザーで買うとするか。
やあ、ヴェルー。
オグリドホーンは置いているかい?
あ、ちわっす! まさはるさん!
オグリドホーンっすか。
えーと…。
今、市場価格6,000Gで出回ってますよ!
じゃあ、それを4つ売ってくれ。
はい!分かりました!
あ、そういえばエベリナが激おこでしたよ。
何かしたんっすか?
ああ、大したことないよ。
レモンパイをひと欠片ほど頂いただけさ。
そしたら、怒っちゃってさ。
ほんと器が小さいよ、まったく。
へー、そうなんっすかー。
はい、オグリドホーン4つで24,000Gになります。
ありがとうございましたー。
さてと。
じゃあ、打とうかな。
僕くらいになると、プラチナハンマーくらいなら銅のハンマーで余裕で打てるんだよね。
さすが僕。
…ただ、今回は。
ひ…光のハンマーで打とうかな!
いや、別にあれだよ?
失敗が怖いとかじゃないし。
てか、僕くらいになると資金も余裕だから光のハンマーでも打てるんだよね!
うん、そういうわけなんだ!
ハハハ、そんなの常識だね!
さあ、打つぞー!
大丈夫さ、僕!
頑張れ、僕!
昨日は出来たじゃないか!
自分を信じるんだ、僕!
で、出来たあああ!
よっしゃああああ!
みたかああこなくそおお!
僕だってやれば出来るんだぞおお!
いつも僕を馬鹿にしやがってえええ!
おっと、失礼。
打つときは気が高まるからね。
別にこれくらい普通のことなんだけどね。
え?
★の数かい?
えーと、あれだね。
限りなく★3に近いね。
ほぼ★3かな。
ほぼね。
ただ見る人が見ると★5と勘違いしちゃうかもね。
それくらいの逸品さ。
マスター。
ご依頼の「プラチナハンマー」を打ってきたよ。
ふむふむ。なるほど。
この「プラチナハンマー★1」でいいんだね?
ああ、そのほぼ★3のハンマーを納品するよ。
よし、分かった。
じゃあ、少し上乗せして「19,560G」で受け取ろう。
また頼むよ。
ああ、任せておきな。
今日の鍛冶はこのくらいにしておくか。
えーと。
今日の儲けは…。
オグリドホーン「-24,000G」、納品金額「+19,560G」だから…。
おしまいっ
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